吉田研究室では、有機エレクトロニクス・バイオエレクトロニクスに関する研究を行っています。
炭素ナノ材料・導電性高分子・有機半導体・ゲル・タンパク質・細胞などの有機・バイオ材料を用いたエレクトロニクス・イオントロニクスを学問として追求し、 持続可能な社会の実現に役立つような低環境負荷の有機物素材・バイオマスを活用した様々な有機電子デバイスの研究を行っています。 応用先として環境/エネルギー/医療/創薬/ヘルスケア/美容などの分野で社会に役立つデバイスを目指して開発しています。電気・電子・情報技術をコアとしながら、機械・生物・化学・材料・マイクロナノマシン工学 (半導体微細加工、MEMS)など異分野の技術を柔軟に取り入れて、新しいモノづくりに挑戦しています。
学生の方へ:教員の指導の下、希望する研究に取り組めます。マイクロチップ/センサ/アクチュエータ/半導体電子回路/エネルギーデバイス/ウェアラブルデバイスなどの製作を含む下記の実験系テーマが主ですが、人工知能の理論研究も行っています。(テーマによっては精密機械工学科や東大でのクリーンルーム実習、東京医科歯科大でのバイオ実験実習も行います。) 学科では有機・バイオの知識はあまり勉強しませんが、予備知識は不要で、研究室配属後に勉強すれば大丈夫です。ただし電気・電子系の知識は使いますので、基礎を学科でしっかり学んで下さい。
研究テーマ
- 印刷型ソフト有機電子回路の開発:有機導電性インクとゲル基板を活用して抵抗・キャパシタ・インダクタ・トランジスタなどの半導体・電子部品を印刷機で製造します。
- フレキシブル・ウェアラブル有機電池の開発: 人と環境に優しい有機物でできた、人体に貼りつくほど柔らかいエネルギーデバイスを作ります。
- スキンエレクトロニクス・サイボーグ医工学の研究:マイクロニードルによって皮膚と電子デバイスを融合させ、微小電流によって美容・健康に役立つデバイスを創出します。
- 生体親和性有機電極の開発: ウェットな有機材料を加工・統合することで、生体に埋め込むことが可能かつ水に濡れた状態で動作する電気計測センサ・電気化学センサ・電気刺激デバイスを作ります。
- 有機ソフトロボットの開発: 柔らかく環境と人に優しい有機素材のみでアクチュエータを構築し、生き物のようなロボットを作ります。
- 人工神経エレクトロニクス・バイオAI: 生きた神経細胞をマイクロチップで制御し人工脳を構築することで、新しい形の人工知能の創出を目指します。
- 再生医療・創薬のための人工臓器マイクロチップの開発:マイクロチップ上で細胞を制御することで、創薬や臓器作成に用いることができる生体模倣システム、Organ-on-a-chipを構築します。